
まえがき
皆様だいぶお久しぶりです…。
スタッフのえいたろうでございます。
ここしばらく多忙でなかなか更新できず申し訳ございませんでした!
前回のMIX会が台風で休止したり…
7月のMIX会は永太郎の体調不良で、
代理で常連さんに司会をお願いする異常事態…
それでも、なんとかなったので皆さんに感謝致します。
ということで、だいぶ間が空来ましたが、7月の発達ゲイ会の開催報告をさせていただきます。
自助会「ウェルカム」活動報告
7月11日 発達ゲイ会
今回の会では、主に次のことについて話しました。
- 眠れないことや、体の緊張
- いつも疲れている感覚
- 家事や生活を続ける難しさ
- 衝動的な行動
- 仕事や職場での困りごと
- 発達障害や性的指向を、周囲に伝えるかどうか
- 自分に合う病院や支援先の探し方
参加者それぞれの体験をもとに、困っていることや、普段行っている工夫を共有しました。
1.眠れないことと、体の緊張
参加者からは、仕事や外出が終わっても、気持ちや体の緊張がなかなか取れないという話がありました。
体の力を抜けない
仕事中に緊張した状態が続き、家に帰っても体が固まったままになる人がいました。
整体を受けたあと、一時的に呼吸がしやすくなり、眠れたという体験も語られました。
ただし、施術者の説明や考え方には、不安を感じる部分もあったそうです。
また、在宅勤務が終わったとたん、電源が切れたように動けなくなり、そのまま長い時間眠ってしまうという人もいました。
布団に入っても考えが止まらない
ADHDの特性として、布団に入ってからも考えが次々と浮かび、眠れないという話がありました。
明日の予定、今日見たテレビ、自分の将来、過去の出来事など、さまざまな考えが止まらなくなるそうです。
参加者からは、「頭の中の機械がずっと動いているような感じ」という表現も出ました。
夜中に目が覚める
夜中に何度も目が覚めることについては、年齢による変化として受け止めている人もいました。
一方で、眠る時間を少しずらすなど、自分に合う生活リズムを探している人もいました。
眠り方や必要な睡眠時間は、人によって大きく違うことも確認されました。
2.いつも疲れている感覚
参加者からは、「朝起きた時点で、ゲームのHPがほとんど残っていないように感じる」という話がありました。
十分に休んだつもりでも、朝から疲れている人もいます。その状態で仕事や家事を続けることに、強い負担を感じていました。
職場と在宅勤務の違い
職場に人がいる方が、周りの目があるため動きやすいという人がいました。
ただし、仕事中に頑張りすぎてしまい、帰宅後は何もできなくなることもあるそうです。
反対に、人に見られていること自体が大きなストレスになるため、在宅勤務の方が働きやすいという人もいました。
疲れたときに横になるなど、自分で休憩を取りやすいことが助けになるそうです。
職場で働く方が合う人もいれば、在宅勤務が合う人もいます。
どちらが正しいということではなく、その人の特性や環境によって違います。
3.家事や生活を続ける難しさ
疲れや注意力の不足によって、家事を始められなかったり、途中で忘れたりするという話がありました。
忘れてしまった体験
参加者からは、次のような体験が語られました。
- 水道を閉め忘れた
- 電子レンジの中にスープを何日も置いたままにした
- 炊飯器の中にご飯を残したまま忘れ、カビが生えていた
これらは、本人がだらしないから起きるとは限りません。
疲れがたまっていたり、別のことに注意が向いていたりすると、片づけや確認ができなくなることがあります。
失敗した本人を責めるのではなく、どうすれば忘れにくくなるかを考えることが大切です。
衝動的に行動してしまう
ストレスがたまったときに、食べ物を一度にたくさん食べてしまうという話がありました。
また、気分が高まると、終電を過ぎてもタクシーを使って遊び続けてしまうなど、あとで困ると分かっていても止められないことがあるそうです。
衝動的な行動は、本人の意思だけでは止めにくい場合があります。
行動したあとに強く自分を責めるよりも、どのような場面で起こりやすいかを知り、事前にできる工夫を考える必要があります。
4.仕事や社会との関わり
発達障害とLGBTsの両方に関係する悩みも話されました。
面接では評価されても、働き始めると困る
面接では話しやすく、良い印象を持たれやすいものの、働き始めてからミスや苦手なことが分かり、評価が下がってしまったという体験がありました。
最初に高く期待されるほど、できないことが見えたときに、本人も周囲も大きく戸惑う場合があります。
話す力と、仕事を正確に続ける力は、同じではありません。
できることだけでなく、苦手なことや必要な配慮も含めて見てもらう必要があります。
職場でどこまで話すか
職場で「どうして結婚しないのですか」と聞かれ、答え方に困ったという話がありました。
質問した側に悪気がなくても、自分の性的指向を話すかどうか迷ったり、周囲に知られることが怖くなったりする場合があります。
本人の許可なく、性的指向などを周囲に伝えられることを「アウティング」といいます。
参加者からは、アウティングされることへの不安も語られました。
また、話し方やしぐさから、自分の性的指向を気づかれるのではないかと心配し、普段から自分の動きを細かく気にしている人もいました。
周囲に気づかれないように、話し方や行動を常に調整することは、大きな疲れにつながります。
5.参加者が行っている工夫
今回の会では、生活を少しでも続けやすくするための工夫も共有されました。
ただし、ここで紹介する方法が、すべての人に合うとは限りません。
参加者個人の体験として紹介します。
- 選ぶことや家事を減らす
- 服や靴下を同じ種類でそろえる
- 紙コップや紙皿を使い、洗い物を減らす
- 洗濯物を畳まず、ハンガーに掛けたまま使う
- よく使う物の置き場所を決める
毎日の小さな判断を減らすことで、疲れにくくする工夫です。
一般的な家事の方法に合わせるのではなく、
自分が続けられる形に変えることが大切だという話になりました。
- 気持ちを仕事モードに切り替える
- 自転車で通勤する
- 朝に決まったラジオや音楽を聴く
- 朝らしい雰囲気を自分でつくる
- 仕事のミスを、影響の大きさによって分けて考える
すべてのミスを同じ重さで受け止めると、気持ちが持たなくなることがあります。
すぐに対応が必要なミスと、大きな問題にはならないミスを分けることで、自分を追い込みすぎないようにしている人もいました。
食事についての工夫
- 夜中に食べられる物を、決まった場所に置いておく
- チーズや飲むヨーグルトなど、すぐに口にできる物を用意する
- プロテインなどを活用する
- よくかんで食べられる物を選ぶ
参加者からは、食べすぎを防ぐため、歯ごたえのある食べ物を試しているという話もありました。
食事の方法は、体調、持病、アレルギーなどによって合わない場合があります。無理にまねをせず、自分に合う方法を探す必要があります。
6.まだ解決していないこと
今回の話し合いだけでは、答えが出なかったことも多くありました。
自分に合う病院を見つけにくい
診察時間が短く、困っていることを十分に話せないという声がありました。
薬を受け取るだけの診察になっていると感じている人もいました。
また、広告やホームページだけでは、どの病院が自分に合うのか分かりにくいという話も出ました。
目立つ広告や分かりやすい説明があっても、実際の診療内容や医師との相性までは判断できません。
信頼できる体験談が少ない
医師や心理士との相性が合わなかったり、うまく連携できなかったりすることがあります。
障害年金などの公的な支援についても、制度の説明だけでは、実際にどのように手続きを進めるのか分かりにくいという声がありました。
同じ立場の人の体験談が参考になることもありますが、他の人に合った方法が、自分にも合うとは限りません。
公式の情報と、実際に利用した人の体験の両方を確認する必要があります。
休んでも疲れが取れない
休息や整体など、さまざまな方法を試しても、肩の張りや疲れが続いている人がいました。
「何をしても、最初から疲れている状態が変わらない」と感じている人もいます。
すぐに解決する方法が見つからないことも、当事者にとって大きなつらさになっています。
7.今回の話から見えてきたこと
少ない体力で生活を続けている
多くの参加者が、最初から使える体力が少ない状態で、仕事や家事を続けていました。
元気な状態から一日を始めるのではなく、すでに疲れた状態から始めている人もいます。
そのため、一般的には小さく見える作業でも、大きな負担になることがあります。
同じ発達障害やLGBTsでも、困り方は違う
共通する部分があっても、困っていることや、合う働き方は人によって違います。
職場に人がいる方が働きやすい人もいれば、在宅勤務の方が働きやすい人もいます。
衝動的に食べてしまう人もいれば、食事そのものを忘れてしまう人もいます。
LGBTsの集まりで安心できる人もいれば、同じ当事者の集まりでも居心地の悪さを感じる人もいます。
一つの方法や考え方を、全員に当てはめないことが大切です。
周囲に合わせ続けることでも疲れる
発達障害や性的指向を公表せずに生活している人は、周囲に気づかれないように、話し方や行動を調整することがあります。
仕事中は問題なく見えていても、家に帰ると何もできなくなる場合があります。
外で周囲に合わせるために使った力が、家事や自分の生活に使う力を減らしていることも考えられます。
8.まとめ
今回の会では、眠れないこと、疲れやすさ、家事の失敗、衝動的な行動、仕事での困りごとなど、日常の中にあるさまざまな苦労が語られました。
参加者から出た工夫は、すべてを解決する特別な方法ではありません。
紙皿を使う、洗濯物を畳まない、食べ物を決まった場所に置くなど、生活が大きく崩れないようにするための工夫です。
失敗したことや、普段は人に話しにくいことを共有すると、ほかの参加者から「自分にも似た経験がある」という声が出ました。
すぐに答えが見つからなくても、自分だけの問題ではないと知ることには意味があります。
同じような困りごとを抱える人が、それぞれの場所で工夫しながら生活しています。
その存在を知り、安心して話せる場所をつくることも、ウェルカムの大切な役割です。
「見えない苦労を、ひとりにしない。」
これからも、参加者一人ひとりの違いを大切にしながら、日々の困りごとや工夫を共有していきます。